山へ戻る
8月16日。
やっぱり北アルプスの山容をもう一度見たくて奥飛騨に戻ることにした。運転しながらメーターに目をやると、今回の旅ですでに1,000キロを軽く超えてた。軽油の燃費がありがたい。松本ICをおりて、ゲップが出るほど走ったR158をどんどこ進み、日帰り観光客がはけた後の寂しいあかんだな駐車場に着いたのは、すでに最終の上高地行きバスの時刻間際。
小雨の降る中、上高地でテントを建て、その間小池さんは野営の受付へ走る。すごい速さで夕暮れか覆いかぶさってくるけど、まだ寒くはない。
そしてこの日の目的はキャンプ場の食堂での暴飲暴食。
イカ串を焼いてもらい、この地方の名物「山賊焼(かしわ)」を。普段飲まない生中を瞬殺。ワイン、ハイボール、大雪渓(日本酒)も言っとく。
山賊焼のカレーライス。なんと、小池さんはカレー二杯目。野菜サラダと枝豆を追加で。さらに生中をバカスカ飲む。
岳沢に敬意を表してクエッ、クエッ、。
高級ホテルに泊まっておられる皆さんに、酔っ払いの念を贈ります。
山の根元にいるだけで幸せいっぱい。
8月17日。
五時半起床。流石に縦走中の稜線のテン場とは違って、ノンビリムード漂うキャンプ場なんで、日が昇る前に起床する人なんて居ない。
売店で買っておいたどん兵衛で朝飯。
※どん兵衛が特別好きなわけではない。周りは山の上でもなま肉を担ぎ上げての焼肉だのすき焼きだの、ボトルワインで乾杯だのしてるのを時々見るけど、山に登る行為が楽しめればいいという考えでいつも歩いているので、なるべく質素でいいやと。ここ数年はランタンどころかアルミ食器すら持たない。フリーズドライの米を作りその中にフリーズドライのカレーを入れてお湯をぶち込み混ぜて食べて、食べ終わった空き容器でインスタント味噌汁作って飲むとかそーゆー感じ。
※行動食は相変わらず迷走中。
一度、上高地側から登ってみたいと思っていた「焼岳」へ。二週間前にも登ろうと近くまで来たけど、爆発の予兆を知らせる動きがあったので、見送ったので。
ガスガスで何も見えない頂上。晴れていれば、槍穂が丸見えなんだけど仕方ない。それより、自分も小池さんも足の疲れがピーク。何度もしりもちついた。
荷物をテン場において、ほぼ空身で往復したのに7時間近く歩きっぱなしはこたえた。テン場に戻った時はシンドすぎてビイルを飲む力が残存しておらず、まさかのコカコーラをがぶ飲み。
一息ついたとこで、パンを買ってきて焼いたり。相変わらずガスの上昇が遅くてついに岳沢から穂高にいたる美しい稜線が姿を見せることはなかったけど、梓川の流れる音や川の中でじゃれ合う高校生たちをみてると、疲労困憊で全身が痺れつつもああ、夏休みはいいなと思えた。
8月18日。
ほぼ定宿となっている奥飛騨の安宿に空きが出たので、前日上高地から移動。去年は槍から笠ヶ岳まで縦走して下山後宿の玄関開けるなり、風呂を勧められた(体が臭いから)けど、今年は大丈夫だった。
台風の影響で、8日間どっぷり山ってわけにはいかなかったけど、歩いた道の風景は恐らく忘れないと思う。
それにしても、自分も小池さんも以前に比べて「背負えなく」なってきているし「歩けなく」なってきているのを実感。風呂に入れないとか何日も着替えないとかの対処は不変なんだけど、体は確実に劣化しているのを感じた。常々「山は逃げない」と言われてるけど、山に行ける体力はドンドン逃げていってる。
まだまだ見てない景色いっぱいあるから、健康でいなくちゃな。
いい旅だったしな。
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コメント
切実。
日帰り登山装備でも杖必須になって来ているのがなさけないです。
かつて「お退院」と一緒に登ったのですが、焼岳は意外に大変なのですw
投稿: か退院 | 2019/08/21 20:00
●か隊員殿、焼岳なめてました。そしてWストックはもう手放せません!
投稿: ロラおとこ | 2019/08/22 15:29
職場の事情で夏休返上し、現在に至りますけど、小池さんのポーズで癒されました。
素敵な時間を共有できた気がします!!
投稿: man | 2019/08/27 21:22
●manあにき、休日返上は悲しいですよね。それに恨み言言わずに向き合うアニキはほんま素晴らしいです。
小池さんは、このポーズの前に酔っぱらってスマホ踏んづけて壊したのです。。。。
投稿: ロラお | 2019/08/28 11:20