疲れたので酒を飲みに行く
奥穂高も前穂高も明神岳も、優しい言葉をかけれくれないしなぐさめてもくれないけれど、その懐に抱かれて口を半開きにして梓川の水の音聞いて、風に吹かれて、ソラと稜線の境目をじっと見上げる時間。
小池さんも自分も、今週も変わらずどっぷり疲れた。
このままだとちょっとマズイよな、山見に行くかと意見が一致し、土曜の朝にばたばたとテントやシュラフをザックに詰め込んで奥飛騨へ。
高山市内のいつものスーパーで野菜と肉を買う。
平湯温泉バスターミナルでは、時間も遅いし夏山シーズンでも無いので、上高地行きのバスに乗ったには、自分たち含めて10人もいなかったな。
河童橋近くの売店でワインを一本。下界の気分で来たのでその寒さに慌てた。夕暮れはすでに10度を下回る気配。とても外でビイルなんて飲む気分じゃない。
大急ぎで湯を沸かし、熱燗をつける。
重いしガスの消費が激しいので、山ではまずやらない焼き肉をチョイス。気温はどんどん下がる一方。ダウン持ってくりゃよかったよ。
お互い、仕事の話はしない。そうりゃそうだ、魂洗濯しにきてんのに、そんなくだらない事喋ったってしょうがないしな。
ひとしきり飲んだあと、散歩へ。もう夜の7時を回ったのに凄い明るい。夏至が近いんだなって普段はそんなこと思う余裕も無いのがなんとも悲しい。
河童橋の中央で小池さんがぼんやり見上げるその先には、去年歩いた”吊尾根”がぼんやり。近くのホテルの窓から暖かい灯が沢山漏れてて、それを見ていると自分たちの氷点下近いテントに戻るのがなんだかちょっと、、、と思ったりしたけど、
地面のでぼこやら、夜中にギャーギャー煩く鳴く妙な鳥たちの声だとか、突然の風でぐいぐいテント押されるときの不安だったりとか、そーゆーすべてが、ああ地球の上で寝てるって感じが伝わってきて、もういちどシュラフ奥底に頭もぐらせる感触を楽しみながら、眠りに落ちた。
翌朝、いつものところで朝飯。
パンを少しやいて、チイズと焼いたハムとレタス挟んで。このあとビイル飲んでちょっと昼寝して、、、なんてできたら(しかも毎日)どんな人生になるんだろうか?って妄想してぼんやり。
いつもこの場所にくると、死ぬほど嫌な仕事でも、給料もらえればここに還ってくることができる、だから明日もがんばろうと前向きなのか後ろ向きなのかわからない気持ちになれる。
またいこう。
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コメント
GW、帰りに見た白山白峰の眺めに魅せられてまた見に行くことを画策してますが、二週続けての曇天に阻まれています。
気圧がバーンと安定してくれれば行けるんですが。。
投稿: kiyoshi | 2017/06/05 13:54
●kiyoshi アニキ、そろそろ梅雨前線が上がってきそうな気配ですね。昨日も晴れ間を狙ってか、「せせらぎ街道」には1,000台くらいバイクとすれ違いましたw
晴れて欲しいですよね!
投稿: ロラお | 2017/06/05 15:29
一枚目の写真サイコーですね!
投稿: PEANA2 | 2017/06/12 10:43
●PEANA2アニキ、ハナから登る計画をせずにこの場所でだらだらするのが、実は一番好きかもしれません。100年前はどんな景色だったんだろうと思いを馳せたり。
投稿: ロラお | 2017/06/12 14:54