立山三山のような
一晩中風がテントを強く揺らしていたので、日曜は帰るだけになるんだろうなとシュラフの中で考えてたら、朝四時の時点で一滴の雨も降ってない。あわてて小池さんを起こし、アルファ米で作ったお茶漬けを流し込む。
山から下りてきて雨の中テント撤収はゴメンだと思ったので、テントを畳みザックにしまってレインカバーをかけ、テン場の済にデポ。
この日の目的は、なんどもここを訪れているにも関わらず、いっぺんも行ったことの無い「立山三山」を周回すること。
5:30テン場出発。直ぐに陽がのぼってきたのでヘッデン要らなかった。
(枯れた)チングルマの群生が凄かった。盛夏に来たら花凄かっただろうな。
このまえ沢山宿題残した龍王岳東尾根。やっぱりかっちょいい。次行く機会があれば、もっと忠実に尾根辿りたいな。
二時間丁度で雄山到着。台風ほんまに来てる?ってかんじのソラ。今年もついに笠ケ岳登れなかったなぁ、、、なんて事考えたり。
標高三千メートルの神社では、太鼓を鳴らしてお祓いしてもらってる人がいた。お札も売ってたけど、山岳信仰は登ることにイミがある(?)と勝手に思ってるので、我が家は買わず(ごめん)。
ぼんやりしてたら黒部の方からどんどん雲湧いてきて焦った。午後から霧になる、、、っていう予報を思い出して先へ。ここからは未知の道。ピッケルワークに自身が持てずに引き返したり、立っていられないほどの強風で尻ごみしたり、なぜか三山周回に縁が無かったんだよなと過去を振り返って一歩前へ。
大汝山で写真撮ってもらって、次の三山「富士の折立」はまったく気がつかず通過してしまった。
けどのこの先に待っていた景色
最後はテン場に向けてカール地形を降りていくんだけども、あれ、この景色と雰囲気どっかで見たなと考えたら、黒部五郎のカールとそっくり。カールだから同じやんけ、、、と言えばそれまでだが、少しの風が草を揺らす以外、生き物は自分と小池さんの二人きり。あとは延々続くみずみずしい荒涼としたすり鉢のような雄大な地形と、見上げる青空、、、のみ。
改めて思うまでもなく、
大キレットのような岩稜帯は、ただ目の前の困難を消化することが忙しくて、山のこと、山以外のこと、ソラのこと、風の音、よく知らない高山植物のことを、考える時間が少なすぎて、ちょっとどうかなと思ったりしたけど、
やっぱり自分はこうして遠くを見つめて歩く方が好きだな。
立山駅に戻り、車に乗り込むなり豪雨に。
いいやまだった。
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コメント
アニキの好山病、ホントにす、凄いッス。
でも、天気よくて良かったですね!
投稿: uechicchi | 2016/09/05 14:50
しっかし、こないなええ風景眺めてしもうたら誰でもタマシイ抜けそうですな
投稿: Kiyoshi | 2016/09/05 15:52
● uechicchi アニキ、費用の捻出に苦心しておりますが、カーボン自転車一台分にまだ届いてないのが救いです汗。
●Kiyoshi にーさん、下山後の反動がいつも凄いです。まさにトホホです。
投稿: ロラおとこ | 2016/09/05 17:10