
ガスの切れ目から笠ケ岳がヒヨッコリ。
家族の不幸や仕事の津波がちょっと押し寄せたダケで、ああもう山に一生行けやんのちゃうかと弱気になる自分はどんだけメンタル弱いねん、、、。
ひさしぶりの一泊二食付で行ってみた。むろん「限定格安プラン」というのに飛びついて。
ここ数年は、ほとんどテント泊ばかりで宿に泊まるときは素泊まり専門というセコさ全開だったので、出される料理、結構残してしまった。沢山食べられないな、もう。

去年オープンしたとかで、この前の道路を何度も何度も通過していたのにノーマーク。それだけに宿の方の接客の熱の入れようがハンパではない。どちらかといえば放置してくれるぐらいのほうが落ち着くんやけどな。

なぜだか知らないが”江戸っ子温度”の温泉。10数えるほどしか浸かってないけど全身真っ赤に。
この宿の唯一(自分てきに)残念だったのは、自販機で売ってるサッポロの黒いラベル350mlが400万円だったこと。ヘリで荷揚げする山小屋価格に匹敵かよ、、、。それ以外は素敵な宿でした。
談話室にある20年くらい前の山岳雑誌が凄かった。
広告が少ないかわりに図解入りの技術情報がワンサカ。ああ、これって自転車雑誌の流れとおんなじやん。
そういえば以前だったかクライミングマイスターが言われていた「今頃の雑誌とかインターネットの情報ばっかり見てたらアカン」という言葉が蘇る。
で、またもや「寝たら朝」。
宿の回りは深い霧につつまれてて、どこを登っても何も見えないだろうと思われる状態。前日考えたプランは、天気が望めない場合はスノーシューで乗鞍スカイラインの途中まで直登してあとはテキトーに、、、だったが何となくロープウェイ乗り場まで行って何となく見たライブカメラの映像が「おっ!」と思わせるものだったので、じゃあ山小屋のラーメンだけ食いに行くことに決定。

アイゼンとツボ足だけでぐいぐい行く。やっぱり二千メートル超えると雪質の心地よさが凄い。

まずくはないけど、恐ろしく塩分濃度高い気がした。たいして汗をかかずに歩いてきたので、ちょっとこの塩分はどうかと。

めずらしく無風。だからか、余計にガスで真っ白。上を見てもミルク色の世界だけなので諦めてここで折り返す。

六百山?霞沢岳?だぶんどちらかがチラチラ。

西穂山荘の便所がリニューアルされててびっくり。

こーゆーイラストのセンスはヒトのココロをどれほど暖かくしてくれたことか。
一昨年、ここでテント泊したときは小屋泊りの人の騒音で一晩中酷い目にあったが、また来てもいいかなと思えた。あと一つ大事なことが。
登山中に数人の人を追いぬいたが、どうも反応がおかしい。簡単に言えば「愛想が無い」。
その人たちは耳が聞こえないんだと後でわかった。世の中にはいろいろな事情の人がいる。自宅アパートの廊下で出会っても挨拶を返してくれない人がいるとついムカっとしたこともあるが、なにか事情があるに違いない。
最近はそう思えるようになった。これも山のおかげ。

「下山したら晴れてくる」・・・よくある話。

暑かった。
楽しかった。
ココロがス~っとなった。
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