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2014/08/07

縦走、スゴ乗越から(薬師岳)太郎小屋

8月3日:

試練の日。

4:00起床
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寝る前に水でもどしておいた米で茶漬け。途中でアップアップしてきたが、試練を予感したので無理やり詰め込む。6:00行動開始。天気がちょっと不安だったが、戻る理由がまったくないので先へ。それと、昨日今日の二日間で”重量物”を腹に詰め込んだので気持ち的にも背中がちょっと軽いかと。

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歩き始めてすぐに雨。そしてすぐに急登。けれど、なんとなくではあるが体が重たい荷物に慣れてきたのもチョット。

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雨の中、地滑り跡をあるくのはあんまり気持ちよく無い。落ちても大変なコトにはならないだろうけど、這い上がるのはかなり困難だと思う。

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この前後、たぶん3,4時間歩き続けているけどほとんど写真撮ってない。

「撮る余裕がなかった」。

晴れたら天国の「稜線歩き」。おまけに標高は絶えず2,800メートル前後でそれはそれは左右切れ落ちた崖から望む絶景が素晴らしいだろうが、荒天の中の稜線を歩くといえば、隣の人間と会話もままならんほどの暴風と雨で、背中の荷物が風をはらんでまっすぐ歩けん!登れん!

それが時折凶悪化すると、岩にしがみついてやりすごす。

歩き出しの服装、自分は登り重視のコースレイアウトを見越して「半袖のシャツ+カッパ」。小池さんも似たようなもんで、行動中はこれでイケたのだが、、、、。
この先、風をよける場所がなくなりそうだったので、雨の中立ったまま菓子パンをかじってたら猛烈な寒さで鳥肌が立った。コースタイム通りならあと1.5時間歩けば3,000メートル近い場所に付くのでますます寒くなるのは必至。

雨の中、シャツを脱いで(小池さんも同等に近い行動)全権の信頼を寄せる某肌着に着替えてそのうえからキャプリーンを。
バケツの水をかぶっても皮膚に水濡れ感が無いこの肌着、メリノウールではここまで無理ちゃうんかな、、、。
企業努力って凄いな、、、と、どーでもええことを想ったり。

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小屋を出て四時間後の登頂。

まわりは白一色。

目の錯覚ではなく、この現場の横をス~~~~と走って行ったトレランの外人、「短パンやん」。
世界は広い。
感心してるばやいやない。内心は一刻も早く森林限界から抜けて樹林帯に入って風を避けたい、それだけを想って頂上滞在わずか1分。
「もうええ、もうええ」いうぐらいの暴風雨の中必死で高度を下げてようやく薬師岳山荘に着く。なにか飯を食おうとしたらば小屋番の青年が一言、

「ヘリが飛べず、、、食糧難なんです」と。

※おととし新築したのか、薬師岳小屋めちゃくちゃ綺麗。
※雨水を200円で購入し、手持ちの食材を調理して先ヘススムことに。

この先まだ1.5時間歩くのかと思うと気が重い。
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またもや美しい高山植物が(名前しらん)。雄大な景色を見るために歩いているのであって、辛いことが好きで歩いているのでは無いのだ。だから風雨とガスに巻かれて何も見えない空中を彷徨うような歩行のなんとも味気ないこと。

水を含んだ森の緑の綺麗さとか雪渓が溶けて落ちるときの不思議な音とか街に住んでてはとーてい感じることのできん幸せもあったというのに、またふて腐れて歩いてて情けなくなる。これ本音。

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14:00テント場着。じつに8時間も雨の中を、、、か。

※薬師峠キャンプ場はひとり一泊700円。テント場内に管理棟があって、ビイルは350mlで600円。
 発泡酒及び缶チューハイは無し。
※ゴミ捨て場あり(スバラシイ)
※トイレあり(めちゃくちゃ綺麗)
※水場あり(飲めます)
※薬師岳を登るベースキャンプにはもってこいだと。ただし、水平な場所がほとんど無いのでそれは我慢。
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遅いランチに
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フリーズドライの白和え(永谷園、凄い)

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どん兵衛の袋めんで煮込みうどん(沸点が低いのか、麺が伸びにくい)

ぐだぐだしてたらいろいろ面倒くさくなってきたので、晩飯パスして17:00消灯。
夜中、テントを叩く雨音で何度か目が覚めた。もう、どにでもなれの気分。


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