
日本最長の路線バスで到着。
く
もうあと何年かでリニアモーターの体験乗車が始まろうとする時代に、あえて逆流してみるかと、、、。
近鉄電車・奈良県に大和八木駅に降り立ち、ダッシュする人波に乗って停留所へ。

トレッキングの装備をしたシニアがわんさか。物好きは自分たちダケかと思っていたが、甘かった。
・・・・・
”奈良県八木駅を起点に、国道168号線を経由して、紀伊山地を南下し、熊野灘をのぞむ和歌山県新宮駅まで、停留所の数167を数え、所要時間は約6時間半を要し、高速道路を走らない一般路線バスとしては日本一”
・・・・・
ここ最近、「ミスター路線バス」の名をほしいままにしている太川陽介のTV番組を見るにつけ、路線バスの旅がしたいと思うようになってきた。閉塞された空間を他人同士が共有し、ときには降車、ときには乗車するメンバーの入れ替わりもスパイスになるんちゃうんのん?
そうおもうと矢も盾もたまらず、今回の青春18のプロローグにうってつけではないのか!?
ちゅうこって、旅が始まるのだ。
しかしスタートからつまづく。
二日間乗り降り自由(途中下車したいときは必須)の乗車券売り場は9時OPEN。
窓口が開くのを足踏みしながら待ってたら、またたくまに席が埋まってしまって「補助席のヒト」となる。なんとこの日は補助席含めて乗車率110%はあったと思う。このまま6時間半耐えられるのか!?
しかし幸いなコトに、山間部へ突入する前の停留所、、、温泉施設だったり有名な梅林公園だったりパラパラ下りるグループがいて、なんと「最前列かぶりつき席」をキープ!
バスがおかまほったら最後やなとおもいながらも、運転手さんの華麗なハンドルさばきに酔いしれるには、この席しかあるまい。
旅といえばビイルだが、バスにトイレは着いてないし何より尿意で途中下車などしようものなら次の便は”二時間半後”。なので、喉の渇きを覚えつつも水や茶を控えるというありさま。とはいえ、一時間ないし二時間に一度は15分程度の休憩もあったりして

自転車の練習で何度か訪れたこちらでバス休憩。自転車もよいが、やはりバスの座席から見える景色はまた格別なものがあった。

休憩のついでにバスの車体をながめる。自分とホボ同じ年月運行していることに驚く。今はかなりの箇所でバイパス的な道になっているが、当時は崖づたいに細々とした道が蛇行しており、さぞや苦労したことやろねー。

今でも、幅員のせばまる場所では見事なすれ違いを披露。ゆきかう大型車両はみな顔見知りなのか、運転手さん同士たくみなジェスチャでの会話は、見ているものを幸せな気分にさせる。「ゆ・ず・り・あ・い」の精神がなければ、この道はすすめないのだ。

当然、反対方向からのバスも来るわけで。ざっと見たところほとんどガラすきだったので、新宮から利用する人は少ないんだろうな。
~途中下車してみる~

乗りっぱなしもよいが、せっかくなんで。

村に二軒あるうちの一軒(の公衆浴場)へ行ってみた。

元祖源泉かけ流し発祥の地だとか。ふ~んてカンジ。ここで一時間ほど時間をつぶす。泉質は非常に満足で風呂場も清潔だしだ~れも入ってないしで楽しかったが、
村に一軒しかない酒屋でガソリンを仕入れようとする小池さん

”10円と500円は使えません”という張り紙の自販機だが、なぜかすべての日本円を拒むという危機的状況。
観光チラシには村内に飲食店が二軒とあったが、一軒はホボ廃屋、もう一軒は外からのぞくと小型犬がテーブルの下をウロウロしており衛生的に(てんてんてん)、
途方にくれて

村内にただ一軒のよろずやで、サンドイッチを買って青空の下ぱくつく。
~十津川村といえば~
奈良県でも屈指の秘境であり温泉地であり風光明媚な場所として有名(?)であるにもかかわらず、
全然あかん。
数件の旅館や民宿があるのみ。飲食店に関してはホボ絶望的。時間をつぶすようなスポットも無い。ビイルも買えず。正直なところ、ここで途中下車したことを激しく後悔しながら、湯につかった一時間を除き、残り一時間半はただひたすらに「ボケ~~~~」っとして過ごした。
まぁ、これはこれで贅沢といえば贅沢なんだが、、、、。
~そしてふたたびバスに乗る~
二時間半後にやってきたバス。座席が確保できるか緊張しながら待っていたが、拍子抜けするほど空いていた。
やはり始発は登山客とかで込むんだろうな。またもや”かぶりつき席”を確保。

オートバイですっ飛ばしたら気持ちええやろな~ってな道も随所に。そういえば、オートバイをすごくたくさん見た気がするが、自転車はゼロ。ロードレーサーばかりもてはやされるのはちょっとどうかと。もっと「旅」に出ればいいのにな、、、、と当時の自分を棚に上げて思うおっちゃんなのだ。
停留所も100個以上消化しつつ

気が付けば熊野本宮。ここだけパーっと開けたような町の雰囲気がよい。伊勢神宮や出雲大社の街並みそっくり。こっちで下車したらよかったな。
夕闇迫るころ

ひさしぶりの街の風景が。
途中下車したものの、名残惜しい六時間超のバス旅ももうすぐおしまいかと思うと、なんともいえん寂しさが。

最低料金190円からが、路線バスふうみを醸し出す。

これが乗車券。おりるときに運転手さんから一気通貫の乗車証明書を貰えるというニュースがあったのに
2月いっぱいで終了しましただと。
が~~~~~ん。

新宮駅前で、自分たちを運んでくれたバスとお別れ。
運転手さん、どうもありがとう。バス君、どうもありがとう。
こんな楽しい旅があるなんて知らんかったよ。
~この日の宿~
新宮駅前「ステーションホテル」一泊素泊まり・税サ込 5,500円/人
グルメ旅ではないので、ケチるとこはケチる、、、、でいつものように地場のスーパーで惣菜を仕入れて

酒代込みで一人千円ちょっと。
最近のコメント