晴れたので、山へ
もう、何週連続週末が”大雨”だったか数えるのにも疲れた。天気だけは誰にもどーにもできやんもどかしさも、ついにその終わるときが来たのだ。
9月19日 午前四時半に家を出る。名神高速で土砂崩れの通行止めがあったもののなんとかかんとか十時半に新穂高の”登山者用無料P"着。ド平日とはいえ、悪天続きのあとの晴天で果たしてどれだけの山バカが集っているのかと思ったが、
軽4一台入るスキもないほどの状況に参った。あんたらいったいいつから?何時からここへ?たまたま下山してきたヒトが車を出してくれたから助かったものの、実際土曜日の午前にここへ戻ってきたら、入り口は「満車」の看板でふさがれており、入庫不可でおまけに周辺道路は数キロにわたり路駐(禁止ではないみたい)であふれかえっていた。
週末しか行けやんヒトはどーすりゃええの?ってカンジ。ま、覚悟して有料に止めればいいだけの話だが、、、。
11時半のロープウェイに乗車。さすがにこの時間から乗り合わせる山のヒトはゼロで観光のヒトの間で大きなザックが浮きまくり。
しかし山荘までの道で早くも挫折ギミの小池さん。稜線に建つ山小屋は雨水を有料で買わねばならんので、セコい我が家は自分が3.5リットル、小池さんが3リットルという体制。まー、しかし、水の重たいこと重たいこと。
テント装備や食料などそこそこ切り詰めても18キロと13キロを背負うヨレヨレ人間には、果てしない道のりに感じた。
ロープウェイ山頂駅からコースタイム1.5hのところをなんとかやりくりして
ガソリンチャージ。生ガソリンは800円。
さっそくフリーズドライの米にフリーズドライのカレーで黄レンジャー活動展開
別皿にもって美しく食べてもよいが、ふんだんに水を使えないので食器が洗えないとなると、カレーのように自己主張の強い食べ物は包装容器から直接食べるのがわたくし流。この日は疲れていて湯量の目測を誤り、カレーがジャリジャリした舌触りにはまいった。
ちなみに夕飯は
おくら、きのこ、ニンジン、キャベツの味噌煮込み。白菜やモヤシといった”あしの早い”野菜に懲りてのこと。とくに、オクラのみずみずしさは最高だ。
翌日のアタック場所を目視。そして「山時間」と言われるように下界の幾分早めの18時消灯。しかし、
事件はこのあと。
夢の中で誰かが歌っている。その歌声はどんどんでかくなり、寝袋の中でもハッキリと「これは夢やない」とわかってきた。
小屋に泊まっているらしきどっかのおっさんがわざわざテラスに出てきて寒空の中ものすごいでかい声のダミ声で「みーあーげてーごらんーーーーーー、よるのーーーーーほーーーーーしおーーーーーー!!!!」
と叫びだしたので
たまらん!
それをまた他の宿泊客のシニア連中がはやしたててアンコール!アンコール!など言い出すので、おっさん調子に乗って壊れたレコード状態。どうもかなり酔ってるのがわかる。それも仲間に諭されさすがにちょっとマズイと思ったのかとうとう小屋の中に引っ張り込まれてやれやれと
思ったのもつかの間
この日は仲秋の名月。しかもこんなスバラシイ天空で見る名月はまさに名月ちゅうの名月であろうと思うのは
おっさんも同じだったようで
九時過ぎに今度は仲間のダミ声のおっさん引き連れて三人でテラスに舞い戻り
「みーあーげてーごらんーーーーーー、よるのーーーーーほーーーーーしおーーーーーー!!!!」
と叫びだしたので
たまらん!
さらには職場の愚痴やらなんやらかんやら暴走始めてしまい、まわりのテントの住人もかなり険悪な空気が流れだした。しかも悲しいかなおっさん「バリバリの関西人」。
こんなとこで見知らぬおっさんに何がうれしくて俺がババ怒りせなあかんねんトホホと思いながら寝袋から起きようとすると、隣のテントのソロ女子の声で
「みんな明日朝早く起きて山に登るんです。そろそろいい加減にしてもらえませんか」とピシャリ!
惚れた(顔みてないけど)。
さすがにおっさん「すんません」といいつつ小屋へ戻っていったが、最後のセリフが気に入らん
「おーこわ」、、、、って。
ちなみに朝も日の出を見にテラスに出てきた人たちの中でひときわ異彩を放つだみ声三人組はひたすら、朝の三時から飲み続けてますねんと吹聴していたので、
想像するに、普段下界でよほど悲しいつらい目にあって暮らしているんだろう、だからこんな場所で開放されると手が付けられないほどの悪人風を吹かせたくなる、、、、なんちゅうちいさいおっちゃんなんやと、気の毒になった。
ともあれ、男前の彼女のおかげでこの夜は以降とてもよく眠れた。
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コメント
なんか、山では中高年の方がたち悪いですな。
人のふり見て我がふり直せ、でござる。
投稿: か退院 | 2013/09/22 17:52
それは「たまらん!」ですね。
岩場から突き落としたくなりませんでしたか?
投稿: PEANA2 | 2013/09/22 19:21
追記。
それにしてもあの見事な中秋の名月をそんな場所で見られたなんて羨ましい限り。
忘れられん月夜でしょうね~。
投稿: PEANA2 | 2013/09/22 19:23
●か退院 どの、普段よほど抑圧された生活されているのかなと思ってしまいました。自分も気をつけたいですね。
●PEANA2アニキ、滑落するのは勝手だけど、その救助に駆り出される人の事を思うととても複雑でしたねー。
別件:満月は素晴らしかったけど、その反面明るすぎて、星が一個も見えないのが悲しかったですわ。
投稿: ロラおとこ | 2013/09/24 10:58