どっかの歌の文句やないが、「こんな~日が~来るとは~思わなかったぁ~ラララ~おうおうおう~イエイエイエ~」
初めてこの岩の存在しった日から丸二年過ぎた。ハイキングで何べんも横を通り過ぎてはオッス!と挨拶するがそれ以上の進展は無い。それがついに

登った。
いつもこの岩を見上げた場所が

足元はるか下にあるっちゅ、なんともいえん不思議な景色。
ハイカーの皆さん、上から目線ですんませんというかんじ。

すんませんと言いながら、足は終始震えたままなのが情けない。
前の日、軽く飲むかと夕方から櫻正宗やら淡麗でインターバルとったりしてたら勢いづいてしまいうたた寝まで。気がつくと午後7時を回っていたのであわてて起きて、”Rapha大阪”のオープニングイベントに行って意地汚くワインやらベルギービイルやら、自分のものではないがエレガントな新作サイクルウェアに囲まれ、そして自転車を愛するひとたちのなんとも言えん楽しそうな会話を聞いていたら「飲み倒して」しまった。
ひさしぶりにフラナガナンさんとゆっくり喋れたのも飲酒に加速かかった理由の一つ。そんなカンジで朝起きたときのコンディションはギリギリ岩を登れるかどーか危うい。
六甲山・ロックガーデン入口。この三年近くなんべんここから登ったか数しれず。それがいつになく緊張しながら入ったもんで歩くのもギクシャクした。
現場についてさっそくハーネス着けたりクライミングシューズ履いたりしてたら緊張マックス。落ちませんようにナンマイダブナンマイダブと聞こえんようにぶつぶつ唱える。

こーして改めて下からみると手掛かり足がかりがわんさかあって簡単そうに見えるが、なんのなんの。現場にいると高さで冷静さを失い、頭が真っ白け。滑り止めのチョークすらわすれるほど。
そのうち団体がやってきたので荒地山のボルダー群へ場所を移す。

そのスジのひとたちから「爬虫類のカンテ」と呼ばれている岩。一見のっぺりしたザラザラの岩肌を登るのが、ぢつはこんなに難しいとは。「(岩肌の)粒子を利用して登る」と言われたが、けっきょくさいごまで粒子に嫌われっぱなし。希望と絶望がものすごい速さで交互に襲い来るこの楽しさ、巨大なロールプレイングの中でもがく楽しさとでもいうのか。
ともかく全身のありとあらゆる筋肉と間接をくまなく酷使し、岩を握りすぎた手の平はぱんぱんに腫れたが
このなんともいえん満ち足りた気分と空中に浮遊しながら見た神戸の海は今も忘れられん。
まだまだ怖さに慣れるには程遠いが、うまくなりたい気持ちはさらに強まったかも。
最近のコメント