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2012/01/28

滋賀県蓬莱山・敗退、、、

気温マイナス五度、吹雪、左右は巨大な雪匙、、、
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全然・さっぱり・皆目「道がわからん」。

山登りが怖いと思ったのはこれが初めて。

JR大阪~JR湖西線志賀駅まで1,280円。駅前から「ビワ湖バレー」までバスで320円。
ここはもともとスキー場なんで
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スキー板やらボードやら担いだ人間に交じって、違和感たっぷりの登山者二割といったところ。

市販の登山地図をたよりに
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このあたりまでは特に何もなく。ロープウェイに乗ると往復1,800万円するが、今回の目的は山頂駅まで徒歩でいってみるかと軽い気持ちで。

冬場の登山は冷遇されているのか、どっから登ってええのかわからんでウロウロしてたら
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ようやく入口見つける。しかし、かなり見えにくい場所にあった。

踏み跡が無いままどんどこ登っていくと、足跡らしきものがあったが
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これ以降、人間の足跡はまったくなく、この足跡に大いに助けられることになる。

ものの10分も歩かんうちにこの積雪量。
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すかさずスノーシューに切り替えるが、このあたりはまだ希望9割り不安1割りで天気(曇天)とはウラハラに、楽しい楽しいで歩いていたが、

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レスキューポイントの看板に、ただならぬ気配を感じる。

さっきの出だしとは違う生き物の足跡があったり。
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生き物は縦横無尽に足跡を付けるもんやと思っていたが、人間同様”歩きやすいルート”を選んでいることに驚く。けっこうかしこいな、、、と。
山の世界では「夏道」と呼ばれるふつーのハイキング道が、雪に覆われて皆目わからん状態。こんなとき頼りになるのが
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おせっかい有志による道しるべなど。しかし、夏場やとうっとおしいだけのリボンが、この日ばかりはほんまにありがたいとおもった。なんせまったく道がわからんので。雪深いといのは、道がわからんダケでなく、小銭が落ちてようが地雷が埋まってようがでんでんわからん。頼りになるのは体内GPS(世間では勘というらしい)と地図とコンパス。

セルフタイマーで一枚。
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一見やらせのように見えるが、ここまでじつに三時間かかった。登山地図には1.5時間と書いてあったので単純に「倍」。豪快な積雪いうのはほんまにあなどれんと、それとこの日のこのルートは自分が初登らしく、自転車でいうところの「先頭交代」してくれるもんがおらんので、まーきついきつい。
杉林の急斜面では、大枚はたいたご自慢のスノーシューもほとんど役にたたんぐらい滑るし。

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本来ならば、美しい琵琶湖が見えるはずだが。

ここで考える。頂上まであと地図では30分やが、今のペースでくと1.5倍はかかる。天気は急速に悪くなり吹雪始めているのとガス(濃霧のキツめのやつ)が広がり始めてそれこそ前後左右どころか今来た道が隠れ始める始末で、こらぁもうまよてる暇はない、自分の踏み跡が消えんうちにもどらんと、ここでホトケさんになる可能性を感じた。

登山雑誌に遭難やら道迷いやらの特集があって、そんな記事の当事者になるすんでのとこで退却開始。前みても景色が無いからひたすら地面に描いた自分の足跡を探すようなそんなカンジ。

ここで登り始めてからおにぎり一個しか執ってないないことを思い出し、吹雪を避けられそうな樹林帯に逃げ込んで人生初の
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ツエルトやらを建設するも、風にあおられて右往左往するばかりでぜんぜん家の形にならん、、、。
けっきょくややこしく荷物を広げただけに終わりさらに空腹は増すばかり。

さらに下山を続けてようやくマイナス1度か2度ぐらいのとこまでたどり着く。
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ようやく湯を沸かす余裕ができたらこんどは
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寒さでガスの気化がよわよわしい。沸騰が先か凍死が先かというもどかしさの中、ガスの缶を温めたらええんやないか?とひらめき、ぬるいままの湯をガス缶に軽く浴びせると、とたんに炎が息を吹き返す。(ご参考まで)

ラーメン食べたらまた膝まで埋まる雪の中をころがり落ちるように下るの繰り返し。あとで考えたら、よーまーこんなけ登ったな、、、、と。

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登るトキは(赤)楽しさのあまり夢中で判らんかったが、下山してきて始めて誤りに気がつく。正しくは「青」。

人間の営みが感じられるとこまで無我夢中でおりると、琵琶湖が光ってた。
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振り返ると
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さっきまで迷い続けた場所がそこに。

結局何をしに登ったのやらわからん旅になったが、これはこれで非常に印象に残った。
自分の甘さやら引き際の難しさやら無事に戻れた安堵やら、それなのにこの痺れるような感覚といい、もう一回あの場所に挑戦したい気持ちとかこんな複雑な感触は生まれて初めてで、とまどうとまどう。

・・・駅についてぼんやり見上げると、山に青天がもどりつつあって、あー人生ってそんなもんやなと。

おしまい。


つづく


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コメント

遭難寸前ですやん!

投稿: これしき | 2012/01/29 12:30

アドベンチャー大好きです^^
ブログ見てるだけでドキドキしますワン♡

投稿: Kしゃん | 2012/01/29 20:23

途中で引き返された貴兄は、正しい判断だったと思います。
比良は標高は低いですが登山口の標高が低く登高距離はあります。
冬季のルートはバリエーションになります。
冬の登山を志されるなら、先ず冬期登山が出来る知人と同行されることを勧めます。

投稿: 関西系 | 2012/01/29 22:59

アニキ、お疲れ様でした。
無事下山出来てホントによかったですね。
しかし、それでもお山楽しいですよね〜。
自分も次はスノーシューです(笑

投稿: uechichi | 2012/01/30 09:37

●ブラザーこれしき!ケータイ電話の所持を痛感しましたー
●Kしゃん、私、自分の臆病さを愛しておりますぜ。がははは。
●関西系さま、コメントありがとうございます。猛省しております。しょぼーん。
●uechichiアニキ、スノーシュー:よろず相談のります(笑)。ええとこおまっせ~。

投稿: ローラー男 | 2012/01/30 10:41

アニキ、次回は先頭交代でゼヒ!

投稿: PEANA2 | 2012/01/30 10:47

●PEANA2あにき、安全な山希望!!!!(汗。

投稿: ローラー男 | 2012/01/30 11:16

お疲れ様でした。
先週の葛城山でさえロープウェイの時間が終わってたら
結構厳しかった(すいません低レベルで)んで、
いろいろ考えさせられてます。

投稿: Shallow | 2012/01/30 12:29

アニキ、無事に帰還できて良かったですね。お疲れ様でした。
しかしもし二人やったら労力半分で済んでたし、余計にややこしいことになってたかもしれませんわ。
安全第一!!

投稿: さかじい | 2012/01/30 12:59

●おじき、お疲れ様でした。自転車には無いスリルとか緊張感とか孤独感とか、山にはヒトをひきつけてやまない強い何かがあると感じてますが、それも無事下山してのこと。ちょっと反省しております。
●さかじいにーさん、スキーどうでしたか?元来臆病なので次の一歩を踏み出すことなく終わりましたが、山の中での人恋しさはたまりませんわ。またいろいろ教えてくださいな。

投稿: ローラー男 | 2012/01/30 14:02

お疲れ様でした。
なんとまぁ危なかったねぇ。
ほどほどにするんよ。かぁちゃん心配するよ。
サバイバルの時の顔はかっこえぇですね。

投稿: 池本 | 2012/01/30 14:09

御無事で何よりです!
が、身近にいろんなフィールドがあって羨ましいです!

投稿: お退院 | 2012/01/30 15:27

山中のリボン,我々も頻繁に使います。
仕事で山歩いた後はリボンだらけになりますよ。ご注意ください。

リボン(測量テープ)の下には基準杭があるかも・・・。

投稿: たいらん | 2012/01/30 19:53

●池本あにき、おっしゃるとおりで少々調子に乗りすぎました。反省。別件ですが登っているときはハムストが疲労して地面を蹴れなくなったので、自転車トレーニングも取り入れようかと思いました。
●お退院殿、あとで知ったんですがこの山、本格的に冬山を目指す人たちの練習場らしいです(汗。
●たいらんにーさん、「その「基準杭」にも随分励まされましたよ。人間の作ったものを山で見るとホッとしますね。いつもお仕事ご苦労様です。

投稿: ローラー男 | 2012/01/31 09:58

この山、数年前の冬に通ってましたが、夜間にマイナス10度を何度も体験しました。
山頂で吹雪のマイナス10度は、マジであの世へ近づきます^^;)
無事帰還オメデトウです!
この経験は次への踏み台になりますよ。

投稿: DANGER | 2012/01/31 13:42

●DANGERさま、より大きな安全装置が体内に芽生えました。気をつけまーす。

投稿: ローラー男 | 2012/01/31 15:22

改めて読み返してみました。
アニキ、ご無事で何より…
実は…2011年シーズンは…
知り合いが雪崩に巻き込まれる事故が2件…
で、一名、残雪の白馬に若い命を散らしてしまわ
れました。
どんな思いだったのか…
残された家族は…
とか、自問自答…やっぱり、生きて帰るのが
大原則と行き着きました。

投稿: bfz | 2012/02/02 23:38

●ブラジャーbfz!ここんところスノーシュー&雪景色に陶酔してしまって、ちょっと目を覚ますひつようがあるなとおもいました。安全第一ですよね!

投稿: ローラー男 | 2012/02/03 10:25

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