痺れてばかりもおれんので、、、
体重は64キログラムから62キログラムへ、体脂肪は16パーセントから13パーセントへ、靴下片一方、100円ライター、単三乾電池、トレッキングポールの先っぽ両方、ほかこまごましたモノをこちらの意図無しに
「落としてきた」。
・・・・
三角点で写真撮ろうにも人だかりで近寄ることもできず。残りのパンをかじっていたら眩暈がしてきて立ってられんようになるし、酸素が少ないからとーぜん呼吸の回数も犬なみに早いしこれは早く高度下げやんとまずいなと実感。
力の有り余ってる若いれんちゅう
名残惜しいので「笠ケ岳」を目にやきつけておく。
鎖場とかなければ来シーズンは一発しばきに行きたい山。
西の人間には縁遠い富士山なども。
けしごむでともだちのもみ上げを力任せに上下にこすりながら「富士山見せたら~!」と凄んだ小学時代が懐かしいわー。
一応地図で確認したらばこっから奥穂高山荘とやらまで30分と書いてあるのでとーぜん鵜呑みにしたら
小屋は見えてるのに全然近づく気配ない。その向こうにはうつくしい涸沢岳やらいう山もあるが、そんなもんはもうどーでもえーからはよ小屋にたどり着かせてくれと、そればかり。
これは小屋にたどり着いてから撮った写真やが
最後の最後に「梯子二連発+長い鎖一発」という仕掛けがあって、登る人やら降りる人やらで大渋滞中。
上と下に長野県の山岳警察の人がまさに「交通整理」してたので、さっぶい風に吹かれながら山肌にしゃがみこんでフルエながらひたすら順番を待った。
ここで落ちたらアホなのでというより死にたくないので慎重に。けど、もう、集中力が途切れ途切れで鎖を持つ手も限界ゾーン突入。奥穂高頂上で一旦終息したかにみえた”はらいた”が小屋にたどり着くなり勢力盛り返す。梯子をおりてる最中にうんこもらしでもしたら翌朝の長野新聞の社会面を、ええとしのおっさんがにぎわすハメになってもなと思ってトイレにかけこむ。
便器に座りながら半ば放心状態でいろいろ弱気な事を考えた。ここで今日泊まってしまうと翌日の行動はもっとすさまじいものになる。今日がんばっとくか、明日に先延ばしするか。
そーいえば恐怖のあまりまともなものを食べてなかったのを便器の上で思い出したので
小屋でカレーを。800円で生き返る。お世辞ぬきでうまい。ヒトは苦しいときつらいとき道に迷ったとき必ずカレーを食べよ。そうだ、こんなとこで死んでたまるか。オレは大阪帰ってまだまだ食べなあかんカレーが山ほどある!
カレーに勇気をもらいつつ下山開始。
涸沢のテント場はスグそこに見えているぜ!!!
下るぜ、ザイテングラート(道の名前らしい。イミ、しらん)。
しかし足腰もうへにゃへにゃ。
段差の大きい岩のとこなんかは、ほとんど尻の摩擦だけでおりるはめに。
ここでも、生易しくない鎖場があったり
ふりかえると、震えながらあるいた吊尾根が見えたり
あいかわらず長野県警のマシーンはソラからなにか探していたり
もう、なんか、自分はいったいどこへ向かってるのかわからんようになってきたころ、
ようやくそれらしき景色が。人間、嬉しさやヨロコビを通りすぎたら目から入る情報に対して無機質になるのかと判った。ともかく本能でそっち方向へ行くだけ。
ゴール。
9時間労働が幕をおろした。しかしこのあとまだ残業(テント張り、めしづくり)が待っている、、、
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コメント
先輩、ご無事で何より。
ガレ場は登りもしんどいけど、下りはいっそう恐怖を感じますね。
早く、そちらの世界に行きたい気もするけど、まだまだヘナチョコおっ山岳部は山を歩くことに専念します。
また下界報告会の機会があれば。
\(^o^)/
投稿: 酔いどれチロリ | 2011/09/26 22:25
よくぞご無事で!シッコ2,3滴チビって始終を読み進めました。
スーパードライ生のジョッキに安堵の色が伺えます。
投稿: kiyo_g | 2011/09/26 23:16
ご無事のご帰還,おめでとうございます~.
MTBの方がよっぽど安全なアクチビチーに見えてきますね...(^^)
投稿: sumi | 2011/09/26 23:25
●チロリにーさん、下りの怖さ・むつかしさは同じく登りの何倍も恐怖を感じました。ズボンのお尻がボロボロです泣。
●sumi あにき、救急車が比較的早く到着してくれるかもという点では安全かも、、、。でもアニキもご安全にねー。
投稿: ローラーおとこ | 2011/09/27 13:38