やっぱり「槍」は遠かった
日記のつづき。
結論から書くと、槍には行かなかった。上高地バスターミナルに着いた時点ですでに霧が立ち込めていて、山という山の頂が”でんでん見えへん”。三千を越す標高の部分だけ雲の上に出ているかな?と思ったけどそれも望みうすだろうということで、メンバー満場一致でコースを涸沢に修正した。
バスターミナルから横尾というとこまで標高差40メートルを3時間かけて歩く。しかし、慣れというのは恐ろしいもんで、初めて梓川沿いを横尾まで歩いたときは見える全てに感動してしっこちびりそうになったもんやが、この日は天気も悪くて消化試合っぽく歩く。
横尾でランチ
教訓:細長い容器でラーメン作るな~ばらばらにしないと収まりきらんのがわかった。ズタボロの麺類は強烈に食べにくい、、、。
目の前に突然ものごっつい岩壁あらわる。
屏風岩とか言うらしい国内屈指のクライミングゲレンデとか。あいにく誰もぶら下がってなかった。自分もそーゆー事をやってみたい気持ちはあるけど、命削って遊ぶ前にまだまだ登りたい山が大量にあるので、見るだけでいいかな。
凄い岩壁の次は、凄いヒトあらわる。
両手に荷物もって登山するこれぞエクスペディションというかエモーショナルというか、しかもでかくて重いクーラーBOXに衝撃を受けたざ~ます!道行く人々すべて彼を見るなり口をポカ~ンと開けたり、あれはきっとなにかの罰ゲームよねとヒソヒソ言ったり、この日の山の話題を独り占めしたのは、間違いなく「彼」だった。
※ちなみに中味はゴクゴク平凡に、冷やしたペットボトルやらランタンやらでした。毒蛇用の血清ちゃうか?とか、ヤクルトおじさん?とか憶測と妄想で損したではないか。
横尾からやいのやいの言いながら三時間ほど登ったら、分岐についた。
左に行ったら「涸沢ヒュッテ」、右に行ったら「涸沢小屋」。ここで協議。雑誌の特集で山ガールとかいう生き物がわんさか訪れるほうが「ヒュッテ」、対する「小屋」はなんとなく熊の毛皮きた猟師のおっさんがおめぇら何しに来たとシブい顔してけえれ、けえれ!(帰れ)言われるイメージで自分としてはヒュッテに気持ちがホボ傾いていたが、隊員の一人が男はやっぱり小屋でしょうというので山男って損やなと思いながら山ガールに未練を残しつつ「小屋」方面へ。
するとソラの方から突如「ジュビジュビジュビジュビ」いう音が響き渡る。
ジュビジュビの正体。
小屋の荷揚げ風景に偶然遭遇。あまりのかっこよさに言葉失う我ら。男の仕事は大工と野球選手とサラリーマンの3つしかこの世に無いと思っていたが、「ヘリコプターの荷揚げ」が新たに追加された。生で見るがいい!そのかっこよさ、惚れまっせ。ヒュッテを捨てて小屋を選んだのは正解だ。
ちなみにこれが硬派が泊まる宿の全景
一見巨大に見えるが、奥行きがペラペラなのに驚く。
こっから内部のご紹介:
硬派は雑魚寝だ。男女混在だ。布団はとりあえず一人一枚あった。知らんおっさんのぬくもりを感じることなく寝ることが出来るので助かったが、足元に他人が寝ているので夜中にちょいちょい足同士接触してきしょこ悪かった。
しかしまぁ予想通り。こんな夜中のしかも標高2400メートルの山小屋にヤマハSR400のエンジンかけるアホはどこのどいつや!?いうぐらいのイビキかく生物が混ざっていたのでつらい夜になった。歯ぎしりや寝言もあったが、SR400に比べたら可愛いもんやった。
一泊二食付きで9,000円。
晩飯は、確かにポークステーキ出た。
ガソリンは中ジョッキ800円。
缶に入った350mlのガソリンが500円なんで、この値段は妥当か。
翌日の件:
朝おきたら、こんなカンジ。好天の兆し全くみえず。晴れていなくても雨がやんでいたらこっから北穂高やったか奥穂高やったか(忘れた)に登って二日目は硬派の宿から一転”ヒュッテ”に宗旨替えしてみようぜーとかいうたくらみもあったが、
悪いことはそーそー簡単に事が運ばんもんで、すごすご下山する。
名残惜しいのでヒュッテのヨコをわざわざ通ってみる。
明らかに”小屋”より垢抜けてるカンジ。女子率も高いことを予感させるたたずまい。(ここもガソリンは中ジョッキ800円)
途中の渋滞。
思う山には登れなんだし景色もいまひとつやったが、カッパを着て躊躇無く小屋を飛び出し雨の中を歩くのもまた楽しかったな。名前も知らん花、つねに大なり小なりの危険がつきまとう、荷物は重たい、
けど、自分の足で歩くというこの極めて単純な行為と達成感、車や自転車では絶対見ることの出来ない景色と匂い。なんとおもしろいことか。
SR400さえなければ、、、。
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コメント
どうも御世話様でした~m(_ _)m
SR400さん、ワタシの隣でレッドゾーンまで噴かしまくりでしたヽ( )`ε´( )ノ
結果論ですが、体調不良で早めに寝ていて正解でしたー( ̄ー ̄)
ヘリのホバリングは、涸沢での見どころの一つです!
救助ヘリだと涸沢じゅうに緊迫感が走ります!!
投稿: お退院 | 2011/08/22 13:18
あにき、ご無事でなにより。
涸沢と言うてはったんでてっきりテン泊やとおもってたらちゃうかったんですね。
しかし絵を見てると「行きたいぜ!」心をくすぐりますわ(笑)
投稿: さかじい | 2011/08/22 13:38
富士山は缶ビールで800円だったとか。。。高山病でビールが眼中になかったので見てなかったですが、コーラが500円、甘酒が400円となかなかの高値でしたゎ。
投稿: ブレインズ | 2011/08/22 15:30
●お退院どの、また行きましょね。SR400は夜中の3時ごろガス欠でおとなしくなりました。
●さかじいにーさん、槍山頂から槍沢まで滑るスキーあるらしいので、よろしければ同行お願いしやす、、、。
●ブレインズにーさん、さすが3,700メートル価格ですね。かっぱえびせんの袋の膨れ具合もさぞや凄いことに!?
投稿: ロラお | 2011/08/22 15:47
前の槍の記事からもう1年経つのですね。
なんか1年早すぎです。
来年、三度目の正直に期待してます
投稿: DANGER | 2011/08/22 19:01
アニキ、涸沢、お疲れさまでした。
次回こそは…ヒュッテの方で乱れてしまった
レポートを期待してます…
では無く、槍に仁王立ちなアニキを期待してます。
投稿: bfz | 2011/08/22 22:34
なにごとにもだんだんかまわんようになった感じが山男ですな。
投稿: わがお | 2011/08/23 00:36
●DANGERさん、ほんま時間の経過が年々早いと感じております。山は逃げないといいますけど、年齢は確実に逃げて行きますので焦ります。
●ブラジャーbfz!秋には涸沢もういっかいいくぜ、そして奥穂高!
●わがおにーさん、もうちょっと早く山と出合っていればと思います。後悔はいつもあとからついてくる~泣。
投稿: ロラお | 2011/08/23 13:36
SR400でよかったと思いましょ
上司でKAWASAKI W1がおりまして、出張で相部屋になると悲劇でした。
キャプトンマフラーは、夜にふかしちゃいけませぬwww
投稿: KAZZ | 2011/08/23 22:58
●KAZZにーさん、W1!部屋が地響き立てますなw
投稿: ロラお | 2011/08/24 11:00
アニキ、コメント遅くなってごめんなちゃい。
山小屋は耳栓必須ということを聞いたことありますが、ホントなんですね。
次回は持参で・・・。
投稿: PEANA2 | 2011/08/25 12:08
●ブラザーPEANA2!耳栓したら「自分の音(血液の流れとか心臓の音とか)」がよく聞こえて、こんどはそっちがキニナッテしまいました。
ともあれ、慣れるか諦めるかしかなさそうですね->繁忙期の小屋。
投稿: ロラおとこ | 2011/08/25 13:19